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大学の先輩との喧嘩
前回号でお話しした2人の日本人訪問者を私のアパートでお世話したことが、後に大きなもめ事となった。それは翌日のHome
Coming(大学祭)において、今回のグループを引率してきた私の先輩Dr.塩川と偶然大学の中庭でばったり出くわした。すると、彼が私に近寄ってきて昨日のお礼を言うのかと思って私も笑顔で「こんにちは」と挨拶した。しかし、彼は鋭い視線で私を見つめ、開口一番「お前は生意気だ!!俺の連れてきた先生に余計なことをしやがって」と怒鳴った。私も負けじと先輩に「余計なこととは何ですか。あなたは何もしないで彼たちを放ったらかしにしたから病気になったんじゃないですか」と怒鳴り返した。すると、「それが余計なんだ。お前なんか日本に帰ったら開業できなくさせてやる」と矢継ぎ早に言い放ったので、私もカッとして「やれるものならやってみろよ。お前なんかの世話になるか」と答えた。すると、彼は私の胸ぐらつかんだので、私は一瞬彼の顔に一発見舞おうとしたが自制が効いたのか止めた。どうも先輩は留学中柔道をアメリカ人に教えていて、自信があったのか私を投げようとしたらしい。しかし、私も柔道有段者で留学中もテコンドーを極めていたせいか、彼は胸ぐらをつかんだ手をはずしてさっさと立ち去った。事はこれで終わらなかった。 夜、他の日本人留学生を通じて私に大学の近くのHoliday Innに来てくれという呼び出しが来たのだ。そこで私と友人の留学生Tim脇山、それにロサンゼルスから来ていた留学生仲野氏の3人で約束のホテルに向かった。ある一室のドアを開けると両側に5〜6人が立ち、真ん中奥にDr.塩川とDr.ピアーズがでんと構えていた。まるでヤクザの呼び出しを食らったようで驚いた。私が先輩の前に行こうとしたら仲野氏が仲裁に入ろうとしたが、周りの人達によって押しやられた。そこで私とTimは彼の前に立った。すると、先輩が「こいつが生意気な男ですよ」とDr.Vernon
Pierceに告げ口した。彼もうんうんとうなずいていた。すると、周りにいた腕っぷしの強い大阪から来た人が私に怒鳴った。私も負けじと彼に「表に出ろよ。やるならやってやろうじゃないか」と口走った。しかし、相手は背はあまり大きくないががっちりした貫禄たっぷりの人で、どう見ても強そうだった。そしてみんなでホテルの中庭に出た。私も覚悟を決めていたて、腕っぷしはたいしたことなくても口先だけは達者だったので、何とか口で勝とうとしたが、彼は無表情に私を睨みつけた。何分かして彼が一言私に言った。「お前、度胸がいいねえ。俺の若いときと良く似てるよ」と初めて笑った。何とか取っ組み合いをせずにそのだの場で喧嘩は収まった。またまた私は急場をしのいだ。そして私たちは無事アパートに帰ることができた。
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