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クリニックに珍客現れる
Junior IIIも無事通過し、次のSeniorまで数週間休みがあったが、我々インターンは休み中もRequirementがあるため、大学病院で患者さんを診なければならず、なかなかゆっくり休む時間がなかった。ある日、家でゆっくり休養を取っていたら、突然大学の事務局のMr.
Marvin Conwayより電話で「すぐ大学病院に来てくれ」という要請があった。そこですぐに大学病院に出向いた。受付にMr.
M. Conwayが待っていて私を見かけるとすぐに診察室へ来てくれと私の肩を叩いた。「どうしたんですか?」と尋ねると「患者の言うことが分からないので通訳をしてくれ」とのことだった。それは東洋人が来ているので助けてくれという要請であった。そこで診察室へ行くと東洋人らしき人が立っていた。私は「日本の方ですか?」と尋ねると「そうです。私は治療を受けに来たのではなく、私の友人がカイロプラクティックの治療を受けたいということなので、ついてきただけなのです。それを勘違いされて、私が患者さんだと思ったらしいのです」ということであった。その場は無事丸く収まったが、その日本人はなぜかブスっとしていた。そこで「あなたはアイオワに何をしに来られたのですか?農機機具の交渉か何かですか?」と質問した。すると彼は私に「いや、違うんです。私は実を言うと高校の英語の教師なんですけれども、初めての渡米でいきなり本場のアクセントの強い英語を聞いて緊張したところに持ってきて、話しかけた言葉が全て通じなくて萎縮して英語が話せなくなったのです」という答えであった。へえ、そういうことがあるんだ、とその時は驚いた。しかし、考えてみれば私も最初にサンフランシスコに到着した時、空港でホットドッグを買おうとした時、言葉が通じなくてやむを得ずカウンターに上って指さした経験があったことをすっかり忘れていた。でも、彼は仮にも英語の先生なのにどうして英語が通じないのか私には理解できなかった。人間は精神的にパニックになると一番得意なことまでまったくできなくなるという典型的な実例である。休養するはずであったがこの日はこの一件で一日が割かれてしまった。さあ、1人でも多く患者さんを診てRequirementを終了しなければならない。頑張るぞ!とこの夜はゆっくり休んだ。
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